ブログ藤子堂

元保育士の失笑系バンドマンです。音楽、漫画、デジタル。時々保育の話など。

【書評】城繁幸「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか--アウトサイダーの時代」#17

藤子です。城繁幸さんの「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか--アウトサイダーの時代」を読みました。

リーマンショック前で、新卒の有効求人倍率が二倍を超えていた時代の本ですが、4月からは学生ではなく新卒となる身ですので、読んでみました。

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3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書)




本書では年功序列であったり滅私奉公で労働することを昭和的価値観と呼んでいます。

で、作者の主張としては「年功序列システムは崩壊しつつあるよ、滅私奉公とかも含めて、昭和的価値観を捨てようぜ! 変えていこうぜ!」ということなんでしょうが、その手段として「要するに、若者はワガママになるべきなのだ。それもとんでもなく自己中心的で反抗的な態度をとるといい」とも述べています。(本文235ページより)

少なくとも今の企業の中にいちゃ無理だと思うのですが、労働者の皆様いかがでしょうか?


本のタイトルや主張の答えとして作者が用意したものは「大手企業をやめてバーを営む彼」であったり、「公務員の転職支援事業の代表」であったりの取材レポートなんでしょうが、いずれも収入面、あるいは本人の満足度を考えたらただの「転職の勝ち組」の紹介だと思います。「アウトサイダーの時代」という副題からして、企業規模での改革の成功例ではないと感じました。


「古臭い組織の現状をぶっ壊せー!」と言っているのに、「嫌気がさして独立しました(o・∀・o)b」ってエピソードばかりを並べられても、ちょっと納得がいかないです。ぶっ壊さずにイチ抜けたしてる話ばかりじゃなく、古臭い組織を変える話も読みたいです。


作者としては「大手企業に就職した若者は、新しい価値観を持ってこうなってるよ!」とアピールしたいんだと思います。ただ、若者に企業を改革させたがっているのであれば、若者自身を改革するエピソード(前述の転職とか)のみではなく、企業内でこういう改革をしました! というようなエピソードの紹介をしてもよかったんじゃないかなあ、と思います。作中ではリクルートが新卒以外も採用しました、くらいしか書かれていないので。


この本の出版から4年半ほど経ちましたが、企業を改革したエピソードがあればぜひ聞きたいです(o・ω・o)ご精読ありがとうございましたー!


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書評、むずいっす。(´・ω・`)そもそも本の内容がむずいっす。